インナーチャイルド3 ~ すべて自分の設計図

いろいろな課題や,うまくいかないこと,悩みの原因には無意識の中にある思い込みの可能性があります。

私自身を例に,探ってみたいと思います。

課題の一つは

・自分自身を表現するのが苦手
・人に思ったことを言えない
・自分より人を優先する
・自分がやりたいことをやっていない
・何をしていいかわからない

こどもの頃こんなことがった,あんなことがあったと記憶を元に説明ができればいいのですが,ほとんど記憶がありません。
たぶん痛みを感じないように,記憶に蓋をしていると思われます。

出来事を一つ想像すると

・親戚のおじさんが田舎に帰省してきた
・おもちゃを買いにつれて行ってくれた
・A, B 2つのうちBを買ってくれた。(自分はその時Aが欲しかった)
・家に帰ってから本当はAが良かったと言ってしまった
・その時,おじさんが豹変してすごく怒られた

その結果

・人は信用できない ( 本性はわからない )
・思っているとを言ってはいけない

と思ったかもしれません。(想像ですが)

実際に,どんなこどもだったかというと

・おとなしい
・大人に気を遣う
・人の気持ちに敏感
・大人の気に入るようにする
・欲しいものがあっても言えない

これは,自分でも認識があり今も,こんな感じです。

その原因が何か本当のことはわかりませんが,生まれたときは無邪気で表現豊かだったはずです。

インナーチャイルドについて続きを引用します。

—– 引用 —–

自分の小さい頃の体験の中で心に傷をつくり,この傷を癒せないまま大人になります。

大人になって,それが自分の本当の性格だと思うようになり,その傷をそのまま背負いながら人生を生きていきます。

このインナーチャイルドという仕組みは人間にとってはとても大事な仕組みで,小さい頃のさまざまな体験が人生においてとても強い大きな影響を与えます。

自分の考え方や行動の仕方,人間関係におけるパターンのようなものが,自分自身の本当の姿として一生続けていきます。

しかし実際にはいくら子供であったとしても,自分がそれに屈することなく自分が表現したいことを正しく表現し,自分の強い心で生きようとすれば,どのように両親や友人たちから嫌な目にあおうとも,自分の力で克服することはできるようになっています。

したがって仕方がなかったとか,それ以外に方法がなかったというのはある意味では言い訳で,本当はいくらでも修復できるということを理解してください。

実際に子供を持ち子供が小さい頃いろんな悩みを抱えている時に,たとえ親の方でいろいろ支配しようとしても子供はそれに屈することなく,自分の強い意志で自分の人生を選択することができることを,ある程度理解する必要があります。

確かに権力やいろんな力で他の人間を支配することはできるでしょう。
子供もある意味では親が支配し、子供の自由を奪うこともできるでしょう。

しかし子供自身が本当に心からそれを望まず,本当に自分の自由になりたい,自分のやりたいことをしたいという強い気持ちがあれば,子供はその選択をとることが可能になるのです。

幼い頃の自我が目覚め始める時に親や周囲の環境によって自我の発達が阻害され,正常な自我が育たなかった場合,その正常に発達しなかった自我がそのままで,肉体だけ成長し、自我は歪んだ自我のままで人格を形成します。

今に至っている状況において、この歪んだ自我の形成に影響を与えた現象,あるいはそういう自我として身についてしまった自分の性癖的なところ,そういう部分をインナーチャイルドと呼びます。

したがってよく,インナーチャイルドとして小さい自分が自分の中にいるという表現をとりますが,これはあくまでもたとえ、あるいは分かりやすい説明をしているだけです。

実際には自分の自我が目覚める時に,その正常な自我の発達を阻害させたもの,あるいは阻害され歪んだままで人格が形成されてきたものです。

そういう場合における自分の歪んだ自我の原因となっている現象を癒していく,現象を認めながら、それを正常な自我の形成へともっていく,そういう作業がインナーチャイルドのワークになります。

確かに子供を癒すというたとえの方が分かりやすいでしょう。
またワークもしやすいかもしれません。

実際には幼児が人間として成長する時に何らかの形で自我が目覚めていき発達していきます。

幼児の頃はまだ自分という主体的な行動をとることができませんが,だんだん人間として目覚めていくと、自分から行動する,自分の意志を発揮していくという段階に入っていきます。

自分から行動するとき一つの傾向があり,常に被害者意識の観点で行動していく,あるいは常に支配的意識で行動していく,常に周りに合わせて自分をなくそうとして行動していく,いろんな行動のパターンがあります。

幼児から子供として自我が目覚めていく時,これらの魂が身につけてきたさまざまな自分の人格的なもの,自我と呼ばれるもの,それが物質的な現象を通して身についてきます。

したがって自分は親からこうされたとか,先生からこうされた,兄弟からこうされた,こういう意識で育ってくるかもしれませんが,本当のことは魂がすでにそういう歪んだ自我を形成するように進化してきており,その魂に合わせて現実がそういう現象を引き起こしてくるようになります。

ですから実際には親からこうされたという現象ではなく,自分がもっている自我に合わせて親が合わせてくれた,自分の被害者意識を目覚めさせるために,親が自分にいろんないじめをしてきた,という現象なのです。

自分が自分の自我を形成しているだけですから,本来は親や兄弟が悪いわけではありません。

すべて自分の人生に合わせて自分の人生の流れが自分の設計図通りに進むように親や兄弟が合わせてくれた,これが本来の正しい意味になります。

したがってまず自分がどのように親や兄弟からイヤなことをされたり,先生や友人からひどいことをされたとしても,すべてそれは自分の設計図通りの人生であり、自分の設計図に合わせて周囲の人々が合わせてくれているという状態になります。

ただ問題は常に人のせいにして,自分は正しい,周りの人のせいで私の性格が歪んできた,自分は正しくしようとしているのに周りの環境で自分はこういう歪んだ人間になった,こういう考え方が間違っているということを自分自身で認め理解する必要があります。

自分は今の自我の不完全さや人格的な問題によって今のこの人生をこういう風に体験していく,これは自分が決めたことであり、自分の決めた通りに人生が進んでいるのです。

まずこれを認めることが必要となります。

インナーチャイルドという形を通して自分の幼少期の人格を修正するということは,それは間違いではありません。

それはそれで自分の小さい頃から歪んだ性格として身についてきたものを直すのはとても良い意味があるでしょう。

ただ基本的に小さい頃の自分がいろんな影響を受けて欠点のある自分になったとしても,今の自分が歪んだ人格になっているのは、自分自身の問題になります。

確かに小さい頃の影響が大きいでしょう。

しかし皆さん方はもう今は十分な大人であり,大人であるということはいくら小さい時に被害を受けたとしても,それに負けないで強い心で生きていく,子供の時の障害を常に抱えていたり,それを言動に表すのではなく,それに負けずに強い心で正しく生きていく,本来それが大人というものでしょう。

—– 終わり —–